最低賃金が上がる!これからも上がる!

こんにちは。

社会保険労務士の福井です。

 

昨年はコロナウィルス感染症の影響でほとんど据え置きになっていた最低賃金が、令和3年は引き上げられる事が報道されました。10月1日からほとんどの都道府県で施行されます。日経ビジネスに各国との最低賃金比較があるので分かりやすい。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC056CU0V00C21A8000000/

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東京都は1013円から1041円へ。

埼玉県は928円から956円へ。1000円までもう2回。

 

日経ビジネスのフランス、ドイツなどの比較をみると安いと言われてもしょうがない。

1000円を超えるのは東京都と神奈川のみ。

 

個人的には東洋経済オンラインの記事の考えが妥当なのかなと思う。

https://toyokeizai.net/articles/-/450794?display=b&ismmark=a

 

現在は格差社会と言われます。これを是正するには所得の再分配を行うしかありません。これを主張すると必ず「稼げない仕事に就かない方が悪い」と自己責任論が上がります。しかし、所得が低い家庭で育った方は大学を卒業できず、違う稼ぎ方がある事も知らず、また知っても履歴書で門前払い、就労に繋がる窓口もありません。資産だけでなく働き方も相続してしまいます。また働きたい仕事がそうでない場合もあるでしょう。

結果、教育格差→所得格差拡大の負のマーチが加速、ひいては日本の国力の低下が止まらなくなります。

生まれた時は無限の可能性を平等に秘めているのにあまりにももったいないことです。

また、働き方は人それぞれ、単純業務をして普通の収入を望む人が多くいます。そんな働き方をしたい方が普通の収入を得て安心して暮らすためにも最低賃金の上昇は効果が高いのではないでしょうか。単純作業従事者を切り捨てるのではなく、タバコの分煙と同じように、単純業務に就きたい方も安心な働き方を社会は必要としています。

最低賃金が上がるとなると、企業は単純作業だから生産性が低くてもよいわけではなく、だれがやっても同じだけの高生産性に到達できる仕組みづくりと業務の在り方が問われます。残念ながら小規模企業では成り立たずにM&Aなどにより生産性の向上を図らなければならないことも出てくると思います。そんな時でも自社の評価が高くなるように今のうちから生産性向上の取り組みを始めていきましょう。

 

東京都羽村市社会保険労務士やってます♪

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